(出典:NHK NewsWeb 「2大学病院「特定機能病院」取り消し」)
患者が死亡する医療事故が起きた東京女子医科大学病院と群馬大学医学部附属病院について、厚生労働省は、医療安全の体制が確保されていないなどとして、高度な医療を提供する「特定機能病院」としての承認を取り消すことを決めました。
特定機能病院とは
特定機能病院(とくていきのうびょういん)は1992年(平成4年)6月改正、翌1993年(平成5年)4月施行の医療法の第2次改正によって制度化された医療機関の機能別区分のうちのひとつ。趣旨
・高度な医療を提供する。
・高度な医療技術を開発する。
・医療研修を行う。
概要
一般の病院などから紹介された高度先端医療行為を必要とする患者に対応する病院として厚生労働大臣の承認を受ける。
一般の病院としての設備に加えて集中治療室、無菌病室、医薬品情報管理室を備え、病床数400以上、10以上の診療科、来院患者の紹介率が30%以上であることを条件としている。紹介状を持たない初診患者の受診に追加料金が請求されるのはこのためである。
救急医療を提供することは義務付けられていない。(救急医療の提供義務は地域医療支援病院)
また、医科・歯科系の専門学会から認定された専門医、指導医も数多く在籍している。
診療報酬の優遇措置を受けられるほか、重症認定を受けている難病患者が特定機能病院で治療を受けた場合に発生する保険診療内の一部自己負担額は公費扱いとなる。
全国80の大学病院本院及び防衛医科大学校病院、国立がんセンター中央病院と国立循環器病センターの計82施設が承認されていたが、2006年3月27日には社会保障審議会医療分科会にて公立大学病院を除く自治体病院としては初めて大阪府立成人病センターが特定機能病院の承認を受けた。
しかし一部の委員より、「承認の基準」や「制度の位置付け」が明確でないとの指摘が出され、当面の間、新たな承認は見合わせることとなっていた。 しかし2011年9月14日、社会保障審議会医療分科会における審議の結果、公益財団法人がん研究会有明病院が大学病院を除く民間病院として初めて特定機能病院に指定された。
その後、2012年9月28日には国立国際医療研究センター病院が特定機能病院に承認して差し支えないとされた。
2013年4月1日にも、静岡県立静岡がんセンターが特定機能病院に正式承認された。 2014年1月現在、86施設となっているが、今後は承認要件の見直しが行われる予定である。
東京女子医科大学病院は2002年特定機能病院の取消を受けたが、2007年9月に再承認されている。
また東京医科大学病院は2005年に特定機能病院の取消を受けたが、2009年2月28日に再承認されている。(どちらも医療事故が原因。)
(出典:ウィキペディア)