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2017年12月24日日曜日

2016年9月5日月曜日

2015年4月8日水曜日

ルーツ013 男女のルーツその2 
     ワトソン・クリックとロザリンド



女性はややまじめで几帳面、研究でもじっくりとデータをとる。一方、やんちゃな男性はサボりがちで、なにか悪いことをしようとする。そんな男女の組み合わせが世紀の大発見、DNAの構造解析につながった。

でも、いったい、人間の頭脳活動とはなんなのだろうか? DNAは男性だけがノーベル賞をもらい、研究をした女性は外された。その理由は??

(平成27年3月23日)

(出典:武田邦彦(中部大学)ブログ



2014年5月11日日曜日

【STAP騒動の解説 260326】30歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか?





30歳の研究者の標準的レベルはどのぐらいか?



STAP細胞の論文の一部に間違いがあったということで、日本中が大騒ぎした。この論文の筆頭者(論文の共著者の最初に書いてある人)が30歳の研究者であることで話題になった。「女性」か「男性」というのはあまり関係がないこの問題について、考えてみたい。


30歳の研究者というのはどのぐらいの実力かということを日本社会は理解していないように思うので、著者をかばうとかそういう詰まらないことではなく、研究者と言うのはどういうものかについて少し紹介したい。


博士課程を終わるのが最短で28歳だから、30歳の研究者は研究を始めたばかりの人である、

普通の30歳の研究者がNatureに論文を投稿することはまず不可能である、

普通の(Natureよりレベルが低い)英語の論文を一人で作成して、投稿し、査読(審査)に耐えて掲載に至ることは不可能と考えられる、

普通は教授やそのレベルの経験を積んだ指導者が横にいて、査読結果(2、3度くる)が来るたびに、査読委員の文章を読み、打ち合わせる、

30歳の研究者が独自に査読委員の質問や訂正要求に応じることができるのはレベルの低い学術誌だけで、このレベルの場合、質問の意味がわからない、どうして答えたらよいかわからない、というのが普通だ。


こうして少しずつ研究者は育っていく。研究者に必要なのは、「ミスなく論文を出す」ということではなく、まずは「着想や実力を上げていく」ということで、普通は40歳ぐらいになればある程度、独立して研究と投稿ができるようになる。



(学術分野ではつねに「故意は考えない」という原則がある。故意のものは自然科学でも時々あるが、その人の一生のうち、ほぼ明らかになるので、一つ一つを警察のようにチェックする必要はないし、研究は意外なことなので、チェックする方法もない。 最近、佐村河内氏と比較されることがあるが、故意があるかないかは決定的に違うし、難しさも違う。)



(平成26年3月26日)
武田邦彦
(出典:武田邦彦先生のブログ










2014年3月24日月曜日

【STAP騒動の解説 260324】 北極の氷が増えたことを報道せず、海洋の酸性化の誤報が続く




北極の氷が増えたことを報道せず、海洋の酸性化の誤報が続く



かつてソ連のルイセンコが数1000人の科学者と徒党と組み、「共産主義のもとでは小麦が良く育つ」というウソの学説を打ち立て、多くの科学者がそれに従った。今から、わずか60年ほど前のことだ。彼らの主張は、


1)共産主義のもとで育てると(低温処理)小麦が多く生産できる、
2)メンデルの法則はブルジュア思想である、
というものだった。


ルイセンコの説に賛同しないか学者は処刑、シベリア送りになった(現在の日本が温暖化に疑問を呈すると、国の研究費が来ないのと同じ)。そして中国の毛沢東がルイセンコに学んで大量の餓死者をだし、北朝鮮も大失敗した。科学は事実に基づくものであり、学者の数がどうかとか、政策との一致とは無関係のものである。


それから60年、日本にルイセンコ旋風が吹き、まだNHKがそれを主導している。NHKのルイセンコ風世論操作で最近の二つを紹介する。


まず、ヨーロッパの宇宙機関と日本のJAXAがほぼ同時に「北極の氷が1.5倍になっている」ことを2014年(今年)1月に発表。これまで「面積」しか話あらなかった北極の氷が「体積」が測定されると、増えていることが分かった。


これまでの報道と全く違う結果なので、もしマスコミがSTPA細胞と同じ報道態度ととるなら、大々的にキャンペーンをして、「これまで北極の氷が増えたと報道したのは、誰が言ったのか」とリンチを加えなければならないだろう。国内の新聞でもこの事実を報じたところもあるが、報道は仲間内なので、女性研究員とは相手が違うということでリンチは行っていない。


またゴア副大統領は2008年に「2013年には北極の氷はすべてなくなる」と言い、それをNHKも報道したが、全く違う現実を報道しようとしない。


ウソを発表するが「積極的誤報」に対して、一方の学説や発見だけを報道する「消極的誤報」に分けると、今回の誤報ははっきりした「学説の選別」であり「論文の選別」だ。「論文には本当のことを書くべきだ。だからSTAP細胞論文は非難しなければならない」と書いた記者は、温暖化で正反対の学説があり、その一方だけを報道しているのは、「自分たちが理系論文の正誤を判断できる」と思っているのだろうか? それならSTAP細胞の正義も自分で判断できるはずだ。


もう一つ、読者からの情報によるとNHKが教育チャンネルで、CO2が海に溶けると海が酸性になるという番組を放映したという。言葉はわるいが「化学の基礎ぐらい勉強しろ!」と言いたくなる。


酸性、アルカリ性というのは、地球全体で変わりようがなく、地表にはカルシウム、ナトリウムなどのアルカリが豊富にあり、酸性やアルカリ性が変化するとそれに伴って、融けたり沈殿したりして海の酸性度を一定に保っている。


もともと海にCO2だけを溶かすということはできず、酸性度の変化によって海の周辺の陸地、海底などから物質が溶け出し、酸性度を中和する。


このぐらいの科学の初歩が分からないなら、NHKは科学放送を止めるか、NHK自体を解散するしかない。日本は今、ルイセンコ風の誤報に振り回されている。科学技術立国と言うなら、事実に忠実であること、科学として確立したことに反するときには特段の説明をつけること、という二つを大切にすることだろう。


「空気」の後を追う人ほどみじめな人はいない。


(平成26年3月24日)
武田邦彦

(出典:武田邦彦先生のブログ








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